2015/03/04

同音書換4

●白堊→白亜
《漢語大詞典》「白堊」
│ 1.白土,石灰巖的一種,白色,質軟而輕。工業上用途甚廣,是燒製石灰和水泥等的原料,橡膠製品和油漆等的填充物,亦可入藥。又名白善土,俗稱白土子。
│  《山海經‧中山經》:“蔥聾之山,其中多大谷,是多白堊,黑、青、黃堊。”
│  《呂氏春秋‧察微》:“六曰使治亂存亡若高山之與深谿,若白堊之與黑漆。”
「白堊」(ハクアク)が(ハクア)と読まれ「白亞」と書かれるようになったなどという話をよく聞く。
Googleブックス調べでは二宮峰男《馬来半島事情》(1898)に「白亞」とあるからこの頃にはハクアと読まれていたのだろう。
大日本国語辞典》(1915)に「白亞」はないものの「白堊」の読みは二通り。しかし「白堊紀」「白堊系」になるとハクアだけになる。
《大漢和辞典》でも「白堊」に「ハクア、ハクアク」とあるのに「白堊紀」「白堊館」「白堊系」には「ハクア」しかない。

●防遏→防圧
《漢語大詞典》「防遏」
│ 1.防備遏止。
│  《後漢書‧寇恂傳》:“吾今委公以河內,堅守轉運,給足軍糧,率厲士馬,防遏它兵,勿令北度而已。”
新聞協会典拠。あまり広まっていないのか《漢字源 改訂第五版》(2011)、《全訳漢辞海 第三版》(2011)とも「防遏」しか載っていない。
Googleブックス調べでは《獨逸民法草案理由書》(1888)、《支那彙報》(1894)などなど19世紀から「防壓」もある。
現在ではこの言葉自体あまり聞かないような気がする。

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